AP社は、7月31日、「NYT紙のSulzberger社長、トランプ大統領のメディア批判の言い方に注文」と 報じている。
トランプ大統領とNYT紙のSulzberger社長は、今月20日、秘密裏にホワイトハウスで会談した際、
大統領がメディアを「人民の敵(Enemy of the People)」と呼ぶのは、「ひどくメディアを傷つける言い方
(deeply troubling anti-press rhetoric)」で、「社会分断を起こすだけでなく、益々危険な社会を作る
ことになる(not just divisive but increasingly dangerous)」とトランプ大統領に反省を迫った。
トランプ大統領は、この秘密会談を表向きには「とても良い、興味深いものだった」と語っていたが、
日曜日のツイートでは、「Sulzberger社長は、メディアに氾濫する偽ニュースと、その偽ニュースがどの
ように記事化されていくのか、多くの時間を使って話した。人民の敵、悲しいことだ」と書き込んだ。
他方、Sulzberger社長は、トランプ大統領の求めに応じ会談に応じたが、「大統領に対し、「偽ニュース」
や「人民の敵」とジャーナリストにラベル貼りすることは、ジャーナリストに対する脅威が増し、暴力に
繋がる危険性があると懸念を表明した。他国の指導者は、ジャーナリストへの攻撃を正当化する理屈に、
このレトリックを使っている。「人民の敵」や「偽ニュース」といったレトリックは、ジャーナリストの命
を危険に晒し、米国の民主主義的理想、米国が他国に最も誇るべき輸出品「表現の自由や取材の自由に
対するコミットメント」を汚すことになると警告した」と述べたとのこと。
NYT紙は、トランプ大統領から繰り返し、「破産したNYT紙(failing New York Times)」と罵られている
が、NYT紙の親会社は、5月、第1四半期決算で売上高が前年同期比3.8%増と発表しており、破産どころか
業績は向上している。
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